「エロゲの感想ブログを書いてみたいけど、どう書けば良いか分からない」
「ブログを書いてみようと思ったけど、なんか上手く行かない」
と思ったことはないでしょうか?

本記事では、どういうことを意識してブログを書くのか?の一例を皆さんに示したいと思います。




今回は、基礎編として根底のお話をしようと思います。
つまり、どう書いたらブログとして読みやすい記事になるのか?というお話です。

根底として意識すべきは、次の二つの言葉です。

「今、なんの話をしてるの?」(現在)
「次、どんな話が来るの?」(次の未来)

この二つを、「視認性」「可読性」の両面で意識できていれば良いです。

「視認性」というのは、ざっくり言うと「目が文章の構造を追うことができること」
「可読性」というのは、ざっくり言うと「読んだ内容が頭に入りやすいこと」です。



とはいえ、概念だけ話しても仕方ないので、具体例を使いながら、実際に話していきます。






今回取り上げさせていただくのは、Twitterで知り合いのみなせさんの記事です。

コメント 2019-12-27 181857
(↑画像リンク↑)

※なお、細かいギミックに関しては、本記事では割愛するのでご了承ください。


では、実際に見ていきます。

コメント 2019-12-26 181855

このブログ記事に来て、最初に目にするのはこんな感じですね(画像)。

まず現在のお話から見ていきましょう。
・目に入るもの →タイトル、前書き、目次
・読んでいる内容→今回の記事はどんな記事?

最初に目にした内容から、みなせさんの2019年エロゲランキングの上位10個が語られることが分かり、目次からルール(どういう形で決めたのか?)とランク外の話から本編に移行することが分かります。

つまり、次の未来のお話としては、
・目に入るもの →ルール(方法論)、ランク外のエロゲ(タイトル名)
・読んでいる内容→ランキングを決めた方法、実際にランクから漏れたエロゲは何?

と予想できます。




コメント 2019-12-26 182047

実際に見てみると、こういう感じですね。

ぱっと見、軽くまとめてきた感じですね。
ふむふむ、ルールは対象期間についてが主で、
ランク外はタイトル列挙という形。
タイトルの中身を見る限り、かなり幅が広い感じがします。

そうなると、この辺りが次の未来として予想できる内容になります。
・目に入るもの →Best10のエロゲに関する話
・読んでいる内容→エロゲのタイトルと、ランクインの理由




コメント 2019-12-26 182123

さて、本編です。一つ一つ読み取って行きましょう。

まず目に入るのは、タイトルとパッケ絵、善悪のポイント、解説、そして最後に個別記事へのリンクですね。

内容を見ていくと、解説は善悪のポイントに対する補足説明に近い形ですね。
基本的に良いところと微妙だったところに関して、言及する形です。

この流れからして、ランキングの順位に対して言及するタイプではないように見受けられます。(←事実を述べているだけで、これが悪いわけではないです)

流れを正確に汲み取るために次に進んでみましょう。

コメント 2019-12-26 182221

目に入る形式は同じような感じですが、今回は解説部分が多めですね。
解説内容を読んでいくと、以下のように大まかにまとめることができます。

DP_20191227_2021


目に入るものと読んでいる内容は、画像のようなイメージになると思います。

タイトルを見て、パッケ絵が来て、ポイントが箇条書きで書いてあって、解説は良いところの話が来て、その反面微妙だった話が来る。そのつもりでどんどん読み進めることになります。

つまり、次にどういう系統の話が来るのか、を予想してる状態で次の話に移ることができること。
これにより、目で文字をスムーズに追い、内容を読み取れるようになります。

このことが文章を読んでもらう上で一番大切なことの一つであり、それが意識できている文章構造になっていると思います。

特に本例のような、繰り返し型の内容の場合は、パターン化により読みやすくすることが非常に有効な手段だと思います。


以下ランキングに関しては割愛しますね。
一つだけコメントしておくと、パターンの繰り返しになっているとはいえ、それぞれの作品に対応して解説コメントすることで単調になっていないところが、本例の良いところだと思います。

コメント 2019-12-26 182339


そして、最後に締めの言葉が入る感じですね。
ランキングの本編が終われば、次の未来は消失し、読者の頭の中で感想が浮かびます
そこに筆者からのコメントが入ることで、ランキングの感想に対する一つの会話になっていますね。
「アトリエかぐや」だらけって言わないで......って。



聡い方だと気づくと思いますが、
要は「会話」を意識して書くのが望ましい、というのが私の主張です。

でも、「会話」って言われても......となるのが目に見えているため、
「今、なんの話をしてるの?」(現在)
「次、どんな話が来るの?」(次の未来)
を意識すべきというお話をしたわけです。




ということで、本例はきっちり読者と対話できている記事だと思います。
だからこそ、Twitterで「見やすいエロゲ記事の見本」として取り上げたわけです。





……
……

ということで本記事のコンセプトとして抑えて欲しい内容は、ご理解いただけたと思うので、さっきの内容の補足説明をしていきたいと思います。

一カ所会話が崩れているところがあるのは、お気づきでしょうか?

コメント 2019-12-27 210604
ここで、ランクインの理由を予想としてますが......、

コメント 2019-12-27 210658
ランキングの理由や順位に関しては、言及するタイプではない、と述べるだけで終えてます。

話題が逸れることでコンセプトが崩れるといけないので、わざとこのように記載しました。
なので、ここで補足説明します。



そもそも最初のランク外ピックアップの時点で、「対象エロゲの幅が広すぎる」と私は認識しました。
だから、「タイトルの中身を見る限り、かなり幅が広い感じがします」と書いておきました。

幅が広いということは、正確な比較がしづらい、つまりランキングにしづらいだろうな、と思います。
そうなると、比較そのものに関してガチガチに固めた論理で処理するか、逆に比較に言及しないで一つ一つの作品の話を重視する方向性を打ち出すか、が主に考えられます。本例の場合は、後者でしたね。

後者の場合は、「今年の作品で推しのエロゲを(自分の中で)優先度つけてみたよ」になるわけです。
矛盾になりそうなところを上手く回避していると思います。

矛盾を書かないために、言及しないことで上手く処理するパターンは分かりやすいパターンだと思います。
ただ、それによって主張(伝えたいこと)の存在が消えることになってはいけません


折角なので、エロゲブログで代表的な「無意味化」しやすいものを挙げます。
悪い例が分かると、良いものの良さがより分かってくると思いますので。

①点数付け
DP_20191227_2153
点数付けを行うと、必ず読者には「どうしてその点数なの?」という疑問が浮かびます。
会話の第一段階を作り上げる格好のギミックになるわけです。
それに答えることができれば、十分な内容になると思います。

しかし、点数として取り上げた要素全てに言及しなくては、会話が成立しなくなります。
また「そもそも点数はどういう要素でできているの?」とか、「配点バランスおかしくね?」「同じ指標を数多くのエロゲに適用できるのか?」など、他の疑問が浮かぶ内容だと大変なことになってしまいます。

これを回避するために、先に取り上げたような非言及型の回避方法を使うと、「そもそも点数付けた意味がなくないか?」ということになりがちです。

私としては、そもそもエロゲするのに一つ一つ評価しながらやってる人なんていないんだから、「感想」にこんなギミックを使わずに書いた方がもっと良い内容が書けるのではないか、と思います。


②あらすじの引用
コメント 2019-12-27 221701
(『セミラミスの天秤』より引用)

最初に作品紹介的にあらすじを載せる方がいるのですが、大体の場合無意味化していると思います。

そもそもあらすじなんて、公式HPを見れば分かることなんですよ。
エロゲのタイトルだけで感想記事を検索するのは、感想記事マニアくらいだと思います。
普通は、「エロゲの中身が気になるんだけど、自分に合うものなのか分からないから、他の人の感想を見てみよう」と考えて、検索してたどり着くものだと思います。

つまり、ある程度情報を持っている人間にとって、公式HPの情報なんて新規性がありません。
そして、「そんな新規性のないものを引用するんだから、あらすじについてなにか言及したいのかな?」となるわけです。大体なにもないですが......。

言及するわけでもないのに、引用したらそこで読者との会話が途切れるわけです。
それなら、そんなものは省いて良いですよね。

ちなみに、私の感想で最初に公式HPへのリンクを貼るのは、記事の対象エロゲが間違っていないことを明示するためと、情報確認で公式HPに飛ぶのに無駄な手間をかけさせないためです。類似タイトルがあって、間違って読んだら大変ですからね。



ここまで2つほど例を挙げましたが、いずれも本記事のコンセプトから考えて、記事が上手く噛み合わなくなりがちなものです。
エロゲ感想ブログを書こうと思う方は、これらのギミックを取り入れるにしても、ある程度慣れてからの方が望ましいと思います。






ということで『エロゲ感想ブログの書き方(基礎編)』、いかがだったでしょうか?

再三言っておきますが、あくまで私の見解なので、絶対視しないことをオススメします。
本記事が感想ブログを始めたい方、および感想ブログの読者の方の参考になれば幸いです。

基礎編がそれなりに好評であれば、ブログならではのギミックのお話、ギミック編を書きたいと思います。
ご意見・質問・感想などがありましたら、ブログのコメント欄なりTwitterなりでコメントしていただければ幸いです。



最後になりますが、記事の引用をご快諾いただいたみなせさんに心からお礼申し上げます。
本記事を読んだ方は、是非みなせさんの記事も参考にしてください。
コメント 2019-12-27 181857